11月, 2015年

無垢の店舗家具工事(三条市)

2015-11-05

時代の経年変化を楽しむ・・・

何百年と経過したアンティーク品に見られるサビや剥がれ、傷や汚れなどの風合いを、塗料や道具を使って表現する技法をエイジング塗装といいます。
特に木のエイジング塗装はダメージの当て方や塗料の組み合わせ次第で、思い描く年代やあらゆる地域で生まれた古木の風合いを表現することができます。
また塗料を塗る素材、表面に凹凸があり木がダメージを受けている『グレイかかった色合い』にしたい場合、新品の傷ひとつ無い木材にいろいろな塗料を何度塗り重ねても塗料だけではここまでの表情を出すことはできません。
新品の木材をワイヤーブラシやうずくりを掛け木に同じようにダメージを与えてから塗装することで本物により近い表現が出来ます。
このようにエイジング塗装は、より深みのある汚しや色合いを出したい場合は『塗料』だけでなく『素材』自体にもエイジング加工をする必要があるということです。
この度、以前仕事をさせて頂きました、三条市内にある美容室様の依頼で無垢の陳列棚の製作に伴いエイジング加工を施しました。
一部耳付きの杉の荒木を3枚ずつはぎ合せ、製材時のバンドソーのパターンを表情化して自然素材のぬくもりとアンティーク感のある状態に仕上げました。

 

仕様
杉板エイジング加工